相談事例・Q&A
この土地に住み続けたいのですが、相続税を払わなければなりません。
父親を亡くし、現在の自宅を相続しました。近々に相続税を納付しなければならないが、現金がありません。しかし幼い頃から慣れ親しんだこの土地からは離れたくない。どのようにしたら良いでしょうか。
お客様の状況
- ・相続した不動産(現在の自宅)の名義人はお客様とお母様。
- ・名義人の一人であるお母様は寝たきりの状態であり、医師からも自身で判断を行うことは難しい状況にある旨の指摘があった。
- ・近隣をはじめ、業者にも物件の売却を急いでいることや、納税で困っていることは知られたくない。
近々に迫る相続税の納付が優先。保有の土地を分割し、一部を売却、残地に自宅を建築し、そちらに住み続けていただくことをご提案しました。
対策
- 成年後見人の申請
- 物件の売却準備
- 実施、選定、手配
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ステップ1
成年後見人の申請
納税するためやむを得ずご自宅を売却することになったが、売却する不動産の名義人の一人であるお母様の判断能力が不十分な状況であるため、当社顧問弁護士と連携し、お客様を成年後見人とする成年後見人制度の申請を実施。これにより、不動産の売却を可能な状況としました。
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ステップ2
物件の売却準備
上記成年後見人開始後すぐに売却活動に入れるよう、土地の測量、境界確認の実施等物件の売却準備を行いました。
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ステップ3
売却活動の実施、建替業者の選定、仮住まい先の手配
売却活動にあたっては、「近隣をはじめ、業者にも物件の売却を急いでいることや、納税で困っていることは知られたくない」というお客様の要望を受け、当社の仲介部門と連携し、一切近隣への広告宣伝活動を行わず、ご検討下さる方から守秘義務契約をいただき売却活動を実施しました。
また、建替についてはグループ会社である小田急ハウジングが施工、仮住まい先については当社の賃貸部門が近隣の借家の手配を担当し、当社グループの総合力で、迅速、丁寧、安心な問題解決を図ることができました。
担当者の声
以前、お客様のご子息の住まい探しをお手伝いさせていただいたご縁で、今回のご相談をいただきましたが、「相続や納税対策で不動産屋へ相談」とは結びつかず、最初は不安だったと後で打ち明けてくださいました。
不動産価額の査定、納税を見据えた分筆、売却、建替えなどの適切な時期や費用の算出などは私たち総合不動産会社の知識や日々の経験を発揮できる部分。方針をご説明すると「全体を任せられて安心だ」と私のご提案をご理解いただくことができました。私はお客様との窓口を務め、弁護士や税理士などの専門家や、小田急グループの各社を含むパートナーの中から、お客様に必要なチームを組み、無事解決することができました。